学習院大学と大樹町、宇宙利用で連携協定締結

公開日時:2024-11-22 14:46:07  
カテゴリ:教育行政/その他

学習院大学学長の遠藤久夫、大樹町長の黒川豊、SPACE COTAN代表取締役社長兼CEOの小田切義憲(左から)
学習院大学学長の遠藤久夫、大樹町長の黒川豊、SPACE COTAN代表取締役社長兼CEOの小田切義憲(左から)
 北海道大樹町とSPACE COTAN、学習院大学は2024年11月20日、宇宙利用分野における産官学連携協定を締結した。これにより、地域社会の発展と宇宙関連人材の育成、学術の振興を図ることを目的としている。協定締結式は大樹町で行われ、関係者が出席した。

 この協定は、学習院大学が宇宙利用に関する研究を進める中で、大樹町の宇宙産業の現場を活用し、実践的な教育を展開することを目指している。大樹町は、40年にわたり航空宇宙産業の誘致を進めており、町内の教育に学習院大学の知見を生かすことを期待している。大樹町の大樹高校では、地域の特色を生かした航空宇宙分野の授業を展開し、学校の魅力向上を図っている。

 協定の内容には、地域づくりや産業振興、環境保全、防災対策、住民との協働、教育および人材育成、学術研究の振興、施設の相互利用が含まれている。これにより、地域社会の発展と宇宙関連人材の育成に寄与することを目指す。

 北海道大樹町の黒川豊町長は、「大樹学」を推進し、学習院大学の知見を活用することで、町の基幹産業から宇宙産業まで幅広い学習を行うことを強調した。SPACE COTANの小田切義憲社長は、国内の民間宇宙産業の活性化を背景に、宇宙人材の育成が急務であると述べた。学習院大学の遠藤久夫学長は、宇宙利用論を通じて宇宙産業の裾野拡大に貢献する人材育成に取り組むと語った。

 北海道大樹町は、人口5,300人の町で、1984年から航空宇宙産業の誘致を進めている。SPACE COTANは、北海道スペースポートの管理運営を行い、宇宙産業活性化事業に取り組んでいる。学習院大学は、5学部17学科を擁する総合大学で、産学連携を推進している。

 今回の協定により、学習院大学と大樹町は、宇宙利用分野での実践的な経験を通じた地域連携を進め、宇宙人材の育成と地域社会の発展に貢献することを目指す。
<佐藤愛>