文部科学省は2024年8月29日、学校教育法施行規則の一部を改正する省令等(案)に関するパブリックコメント(意見公募手続)の結果を公表した。不登校児童生徒の適切な評価の促進などを追加する改正案に対し、提出された意見数は126件。提出意見を踏まえた案の修正は行われない。
文部科学省は、近年の不登校児童生徒の急増を受け、不登校児童生徒の努力の成果の適切な評価を促進し、誰1人取り残されない学びの充実を一層推進するため、学校教育法施行規則の一部を改正する省令(案)を作成。不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果を成績に反映する場合を定める告示(案)とあわせ、7月11日〜8月15日にかけてパブリックコメントを実施した。
期間内に寄せられた意見は126件。寄せられた意見を大別すると、「不登校児童生徒や保護者への負担」「学校現場への負担」「不登校児童生徒の学習成果に対する成績評価の困難さ」「不登校児童生徒の多様な学習成果への評価」「学校ごとの対応の違いへの懸念」「法令改正に関する周知」「魅力ある学校づくりの必要性」「その他」の8つがあげられた。
「不登校児童生徒や保護者への負担」では、「不登校児童生徒や保護者に対して、成績がつくように学習しなければならないというプレッシャーがかかる危険性がある」との意見が寄せられた。これに対し、文部科学省は「多様な状況にある不登校児童生徒に対して、一律に告示の要件を満たし成績評価の対象となることを求めているものでなく、通知等を通じて趣旨の徹底に努めます」との考えを示した。
文部科学省では、今回のパブリックコメントによって提出された意見を踏まえ、案の修正は行わないとしている。寄せられた意見の概要および文部科学省の見解をまとめた結果は、電子政府の総合窓口(e-Gov)のWebサイトで見ることができる。
学校教育法施行規則の一部改正案、パブコメ結果公表…修正は無し
公開日時:2024-08-30 13:45:04
カテゴリ:教育行政/文部科学省
- 学校教育法施行規則の一部を改正する省令等(案)に関するパブリックコメントの結果について
- 画像出典:文部科学省
- おもな提出意見の概要と文部科学省の考え方
- 画像出典:文部科学省
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<畑山望>
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