文科省概算要求、総額5兆9,530億円…教職調整額13%へ

公開日時:2024-08-30 11:35:41  
カテゴリ:教育行政/文部科学省

文部科学省概算要求の概要
文部科学省概算要求の概要
画像出典:文部科学省
令和7年度文部科学省概算要求のポイント(教育関係)
令和7年度文部科学省概算要求のポイント(教育関係)
画像出典:文部科学省
令和7年度文部科学省概算要求のポイント(教育、スポーツ、文化芸術関係)
令和7年度文部科学省概算要求のポイント(教育、スポーツ、文化芸術関係)
画像出典:文部科学省
令和7年度文部科学省概算要求のポイント(科学技術関係)
令和7年度文部科学省概算要求のポイント(科学技術関係)
画像出典:文部科学省
「令和の日本型学校教育」の実現に向けた教育環境整備(義務教育費国庫負担金)
「令和の日本型学校教育」の実現に向けた教育環境整備(義務教育費国庫負担金)
画像出典:文部科学省
国立大学改革の推進
国立大学改革の推進
画像出典:文部科学省
 文部科学省は2024年8月29日、2025年度予算の概算要求を公表した。一般会計の歳出予算は、対前年度比11.5%増の5兆9,530億円。教師の処遇改善に向け、焦点となっている教職調整額の改善などに1兆5,807億円のほか、国立大学改革の推進に1兆1,205億円を計上した。

 2025年度の文部科学省概算要求の総額は、前年度比6,146億円増の5兆9,530億円。文教関係予算には4兆3,883億円、科学技術予算には1兆1,820億円を計上した。加えて、学校施設の整備や国立大学改革の推進、高等専門学校の高度化・国際化の推進などでは、事項要求も行う。

 教師の処遇改善に向け「教職調整額」の改善や、学級担任や管理職への手当の充実には1兆5,807億円を計上。人材確保法による処遇改善後の優遇分を超える水準となるよう教職調整額の水準を4%から13%に引き上げる。教職調整額の改善とあわせ、管理職の本給も改善する。また、学校における働き方改革の推進のための支援スタッフの充実等には165億円、教師人材の確保強化には7億円などを要望した。

 通信ネットワークの改善、次世代校務DX環境の整備や自治体への伴走支援の強化等に前年度予算額8億円の10倍以上となる94億円を計上。さらに生成AIを含む先端技術・教育データの利活用の推進に10億円、デジタル教科書の導入・活用促進に19億円、教育DXを支える基盤的ツールの整備・活用、教育データの利活用の推進に18億円など、GIGAスクール構想の着実な推進と学校DXの加速に向けて、前年度を上回る経費を盛り込んだ。

 国立大学改革の推進に向けた要求額は、1兆1,205億円。日本の研究力の相対的な地位の低下を食い止めるため、国際頭脳循環の実現や研究力強化などに向けた教育研究組織改革および、研究基盤強化に向けた中規模研究設備など基盤的設備の整備への重点支援に充てる。

 2025年度文部科学省の概算要求については、同省Webサイトで資料を公開している。
<川端珠紀>