文部科学省は2024年6月26日、理系学部への再編や定員増などの取組みを支援する「大学・高専機能強化支援事業」の公募選定結果を公表した。第2回の公募となる今回は、計97件を選定。うち学部再編などの経費助成は59件であった。
「大学・高専機能強化支援事業」は、デジタル・グリーンなどの成長分野をけん引する大学・高専の機能強化に向け、安定して継続的な支援を実施するもの。大学の学部再編などに必要な経費(支援1)と、学部・研究科の定員増などにともなう体制強化および高専の学科・コースの新設・拡充に必要な経費(支援2)に対し助成する。
第2回となる今回は、2023年12月15日〜2024年2月29日に公募を受け付け、大学・高専機能強化支援事業選定委員会にて審査し、計97件を選定した。支援1に選定されたのは、公立大学4件、私立大学55件の計59件。支援2には国立大学18件のほか、公立大学4件、私立大学5件、高専11件の計38件の提案が選出された。
支援1では、東北学院大学(宮城)、龍谷大学(京都など)のほか、津田塾大学(東京)などの女子大、東京音楽大学(東京)といった芸術系大学を含めて提案を選定。学部再編などに必要な経費を、原則8年以内(最長10年)、20億円程度まで補助する。津田塾大学では国際数理データサイエンス学部国際数理データサイエンス学科、東京音楽大学では音楽学部音楽社会工学科を、改組により設置する予定だという。
支援2では、名古屋大学(愛知)、京都産業大学(京都)、琉球大学(沖縄)、木更津工業高等専門学校(千葉)などの提案を選定。最長10年、10億円程度まで補助するほか、規模や質の観点から極めて効果が見込まれる「ハイレベル枠」には20億円程度まで助成する。ハイレベル枠に選定されたのは、京都大学1校だった。
事業の予算は、2022年度第2次補正予算額で3,002億円を設定している。受付期間は、支援1が2032年度(令和14年度)、支援2は原則として2025年度(令和7年度)まで。
理系への学部再編・人材確保、大学など97件の提案選定…文科省
公開日時:2024-06-27 12:15:04
カテゴリ:教育行政/文部科学省
- 成長分野をけん引する大学・高専の機能強化に向けた基金による継続的支援
- 画像出典:文部科学省
- 大学・高専機能強化支援事業 支援1:第2回公募の選定大学
- 画像出典:文部科学省
- 大学・高専機能強化支援事業 支援2:第2回公募の選定大学・高専
- 画像出典:文部科学省
<木村 薫>
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