筑波技術大と大阪教育大、包括連携協定を締結

公開日時:2025-03-07 11:15:03  
カテゴリ:教育行政/その他

連携協定締結式で署名済の協定書を持つ石原学長(左)と岡本学長(右)
連携協定締結式で署名済の協定書を持つ石原学長(左)と岡本学長(右)
筑波技術大学 石原保志学長
筑波技術大学 石原保志学長
筑波技術大学 石原保志学長
筑波技術大学 石原保志学長
 筑波技術大学と大阪教育大学は2025年3月5日、包括連携協定を締結した。施行日は、2025年4月1日から。両大学は、教育および研究、障害学生支援、学生交流、FD・SDの実施、ダイバーシティおよびインクルージョンなど、さまざまな分野での協力を進めることを目的としている。

 この協定の背景には、両大学が持つ特色と強みを生かし、共通理解と連携を深めることでシナジーを創出することにある。筑波技術大学は、障害者のための大学として、障害学生支援のノウハウを有しており、大阪教育大学は、教員養成フラッグシップ大学として多様な教育課題に取り組んでいる。

 筑波技術大学の石原学長は、「筑波技術大学の学生は、健常の学生との交流を通じて、大阪教育大学の学生は、障害を持つ学生との交流を通じて、それぞれ若い世代のうちに、障害が社会の中のバリアとして存在していることを知り、その上で、いかに社会に働きかけ、いかに社会を変えていくか、考えていくきっかけとなってほしい」と述べた。また、大阪教育大学の岡本学長は、包括連携協定締結により「両大学の特色や強みを活かして共通理解と連携を深め、シナジーを創出していく」と語った。

 筑波技術大学は、聴覚障害や視覚障害を中心に、個々の障害特性に即した教育と支援を行い、職業分野で能力を発揮できる障害者を輩出している。また、DE&I環境の醸成やWell Beingな社会の実現に貢献するため、他大学や企業、各種機関と連携し、情報アクセスとコミュニケーションを可能とする研究にも力を入れている。

 一方、大阪教育大学は、1874年に設置された教員伝習所を起源とし、150年の歴史を持つ教育大学。心理学系から芸術系まで幅広い分野を擁し、自然豊かな柏原キャンパスと都市型の天王寺キャンパスで学びを展開している。さらに、11の附属学校園を設置し、教員養成の高度化に取り組んでいる。

 今回の協定により、両大学は教育と研究の分野での連携を強化し、障害者支援と教員養成の分野での協力を進める。これにより、ダイバーシティとインクルージョンの推進が進み、教育界における新たな価値の創出が期待される。
<吹野准>